浜松市を中心に15園を展開するヒーローズ保育園では、2019年の開園時から「園支援システム」を導入しフルに活用しています。
ヒーローズ保育園
保育事業部 部長 ヒーローズ保育園浜松東 園長 鈴木 謙太郎先生、ヒーローズ保育園住吉 主任 柴田幸恵先生、同園事務 小島瞳先生
その他の導入実績
浜松市を中心に展開するヒーローズ保育園は現在、浜松市10園、湖西市1園、関西4園の計15園がある。最初の保育園開園当時から「園支援システム」を導入して活用されている。株式会社ヒーローズホールディングス 保育事業部 部長 ヒーローズ保育園浜松東 園長 鈴木 謙太郎氏、ヒーローズ保育園住吉 主任の柴田幸恵先生、同園事務の小島 瞳先生に「園支援システム+バスキャッチ」の導入と活用例、導入効果についてお話を伺いました。
目次
全国に250校を開校する個別指導学院ヒーローズの保育事業
ヒーローズ保育園について教えてください。
鈴木 ヒーローズ保育園は、全国に250校を開校する個別指導学院ヒーローズの保育事業です。最初に個別指導学院ヒーローズのなりたちからお話しすると、運営する株式会社ヒーローズホールディングスの社長、鈴木克美が受験教材の訪問販売を行っていたことに端を発しています。その頃、社長は京セラ創業者の稲盛和夫さんのフィロソフィを学んでいました。「世のため人のため」になるには、教材を売りっぱなしではいけない、アフターフォローまできちんとしなければいけないと気づき、個別指導学院ヒーローズを開きました。浜松市からスタートし、静岡市、名古屋市と広がり、東京、大阪、そして全国へと展開し、現在では250校が開校しています。
保育事業は、鈴木が訪問販売を行っていたころの知人から「認可保育園を作りたい」と相談されたのがきっかけです。その知人は関西で認可外保育園を運営していましたが、認可保育園を作るための出資の要請があり、その運営会社が子会社となったことが保育事業への足がかりとなりました。浜松市では企業主導型保育園として、ヒーローズ保育園浜松東を2019年に開園しました。それ以前から行政の保育園開園のオファーはあったのですが、当時は株式会社には補助金が降りませんでした。その後、株式会社にも補助金が降りるようになり、待機児童数もかなり多く、社会問題化していたことから、その解消のお役にたてるのならと認可保育園の募集に対して申請を出しました。その後も募集があるたびに申請を出し、毎年、保育園を開園してきたのです。現在では浜松市に10園、湖西市に1園、関西に4園の15園となり、職員ものべ200名在籍しています。
ヒーローズ保育園開園時から「園支援システム」を活用
ヒーローズ保育園では現在、VISH株式会社の「園支援システム」を活用しています。「園支援システム」の導入のきっかけを教えてください。
鈴木 2019年に最初の保育園であるヒーローズ保育園浜松東を開園するときから活用しています。社長が依頼していたコンサルタントからの紹介でしたね。私は開園当時から今日までヒーローズ保育園浜松東の園長を兼ねていますが、最初は何もわからず、とにかく使ってみよう、という感じで使い始めました。コンサルタントから「とても使いやすいよ」と聞いていましたので、何も疑うことはありませんでした。
どのような機能から使い始めたのでしょうか
鈴木 最初に園児の情報を入れて、先生の情報を入れて、登降園管理と出退勤をタブレットで行うことから始めました。すごくシンプルで使いやすかったことを覚えています。VISH株式会社の営業の方にサポートもしてもらいながら、出席欠席の管理、園児管理、職員管理など園の管理の真ん中に「園支援システム」があるスタイルで動き始めました。逆にいえば、こちらに保育園運営の経験がなかったことが幸いして、まっさらでしたので導入しやすかったこともあると思います。
同様のシステムは他社にもあると思いますが、比較検討はされましたか。
鈴木 当時は保育事業を始めたばかりで、業界知識もありませんでした。ですから、比較検討をする余地はありませんでしたね。ヒーローズ保育園浜松東を開園しなければならない、その園の管理システムとして「園支援システム」を使用する。開園当時はそれで精一杯でした。
ただ、2021年の新規開園で、他社のシステムを導入してみました。先ほどお話ししたように、比較検討しないまま「園支援システム」を使ってきました。保育事業を始めて何年も経ちますので、業界知識も身についてきますし、さまざまな会社からご紹介もあります。そこで自分たちの選択が正しいのかを確認する意味でも、他社のシステムを使ってみることにしました。
使い勝手などはいかがでしたか。
鈴木 園児や園の管理という意味では、大きな差はなかったと思います。ただ、職員の勤怠管理で、「園支援システム」では勤退データをCSVファイルで出力できます。CSVファイルが必要になるのは、給与計算をヒーローズホールディングスで行っているためです。ところが他社のシステムでは、この対応ができませんでしたので、給与計算用のCSVデータを別途職員が作成する必要があったのです。給与計算は毎月あるものですし、非常に大切なものですから、負担なくスムーズにCSVデータを送れる方がいいわけです。
当初は1園だけ異なるシステムでも、その園がきちんと回っていくのならば違うままでもいいと思っていました。でも、1年使用してみて、改めて「園支援システム」で統一することになりました。
「園支援システム」のほぼすべての機能を活用
ヒーローズ保育園住吉は事業承継以前から「園支援システム」をお使いでした。導入の経緯を教えていただけますか。
小島 ヒーローズ保育園住吉では2019年11月に「園支援システム」を導入しています。当時の経営者がIT業界の方で、使い勝手などの評判を聞いて「園支援システム」の導入を決めました。ですので、現場主導というよりは経営主導での導入でした。その後、2020年8月に事業承継され、ヒーローズ保育園住吉となりました。現在、定員19名のところ園児は14名、職員は8名の在籍です。
「園支援システム」の導入当時、保育の現場の皆さんはどのように対応されたのですか。
柴田 それまでは紙に書いてのコミュニケーションが中心でしたので、とまどいはありました。欠席の連絡も電話で受けていましたし、連絡帳も紙のノートでした。最初のころは入力したのに登録を押さずに消えてしまったなんてこともありました。みんなが使い方を身につけるまでは、逆に時間がかかることもあったと記憶しています。
小島 ただ、みんなスマートフォンを使っていましたし、慣れてしまえば「園支援システム」で入力する方が早いですね。あとは管理がデータでの管理になりますので、紙とは全然違います。検索すれば必要なデータを閲覧できます。そしてなによりも保育に関する書類全般の作成までできるのはとても助かっています。出退勤記録も1ヵ月の期間設定で出力できますし、計算もしやすいですね。また、監査の際も必要となる書類を「園支援システム」で簡単に用意して提出できますから、監査対応での負担も減りました。
現在はどのような機能を活用していますか。
小島 いま使っているのは園児管理、メール配信、お知らせ、欠席連絡、アンケート機能、登降園、職員管理・勤怠管理、保育料管理、物品注文、写真ダウンロード、保育計画、身体計測、連絡帳などです。ほぼすべての機能を活用していると思います。もちろん保護者全員にれんらくアプリをインストールしてもらっています。
また、職員全員にタブレットを1台ずつ配布しており、管理職員と一般職員では権限設定を分けて活用しています。
れんらくアプリでの欠席連絡やメールなど、保護者の反応はいかがですか。
柴田 例えば夜に熱が出たので明日はお休みという場合、保護者は以前、朝8時を待って電話をかけて連絡しなくてはなりませんでした。いまでは明日はお休みと判断した時点で、れんらくアプリで欠席連絡ができますので、とても便利だと話しています。また、家族旅行などで何日か先のお休みもれんらくアプリで登録できます。
小島 園だよりや給食だより(献立表)、保健だよりなどはPDFでメール配信して保護者に送っています。行事の予定などをなくしてしまう保護者もいらっしゃいますので、いつでもれんらくアプリで見返せるのは、便利になったようです。お知らせ類がメールになったことで、園のペーパーレス化にもつながっています。
全職員が全園児を把握した保育が実現できる
「園支援システム」を活用されて、どのような点が便利になった、効率化できたのか、導入効果を教えてください。
1.全職員が全園児を把握して保育ができる。
小島 連絡帳機能はとても便利だと思います。以前は連絡帳1冊1冊を開いて、該当ページに記入しなければなりませんでしたが、いまではタブレットで担当園児の連絡帳すべてを閲覧したり、記入することができます。もちろん渡し忘れなんてこともなくなりました。
また、職員全員が園児全員の連絡帳を見られることは大きなメリットだと考えています。園としては、担任の先生だけが担当クラスの園児を見ているのではなく、職員全員で全園児を見ていこうと考えています。ですから、自分が担任する園児以外の状況も「園支援システム」で共有できますから、全職員が全園児のことを把握した上での保育が実現できていると思います。
柴田 これは保育の書類全般にもいえることで、以前は一人ずつ、あるいは必要な項目ごとにファイルを作って記録していました。いまでは全員の記録を共有できますので、若い先生はベテランのものを見て、勉強することもできますからスキルアップにもつながると思います。ファイルはもちろん全員で共有していましたが、どうしても見るのは自分が担任しているクラスだけになってしまいます。そうしたデメリットも解消されました。
2.延長保育料が正確に把握、計算できる。
柴田 「園支援システム」を使い登降園の打刻を保護者にやってもらっています。ヒーローズ保育園の保育料は時間で契約していますので、契約した時間を過ぎると延長保育料が発生します。その基準となるのが、登降園時の打刻になりますので、時間が正確に記録され、計算もしやすいので便利だと思います。
3.写真ダウンロードが保護者に大好評。
小島 以前、写真をプリントして1枚いくらで販売していましたが、現在では「園支援システム」の写真ダウンロード機能を使い、保護者に無料でダウンロードしてもらっています。
プリント時代は行事の写真が中心でしたが、いまでは日常の保育の写真もたくさんダウンロードできるようにしていますので、保護者からは大好評をいただいています。また、説明会の際も、写真ダウンロードが無料という点に、関心と好意を持っていただけるようです。
鈴木 写真ダウンロード無料はヒーローズ保育園すべてで行っています。写真のアップロードも簡単ですし、保護者に喜んでもらえて、よかったと思います。
4.園児・職員の誕生日がコミュニケーションのきっかけに。
柴田 園児はもちろん職員の誕生日も「園支援システム」の管理画面でわかりますので、園児にも職員にも朝から「誕生日おめでとう」と声をかけることができます。小さなコミュニケーションのきっかけを提供してもらえるだけでも、導入してよかったと感じます。
園による活用度合をなくしていくサポートに期待
ヒーローズ保育園の今後の展開と、「園支援システム」のさらなる活用予定などを教えてください。
鈴木 浜松市において待機児童は解消されましたので、これ以上認定保育園の募集はないと捉えています。ですので、公立保育園の民営化の募集があれば挙手するかもしれません。
また、ヒーローズ保育園ができるきっかけとなった関西での保育事業ですが、今まで経営そのものはお任せしていました。ただ、2022年秋から経営そのものをヒーローズ保育園でになうことになりましたので、関西方面での展開の可能性はあると思います。関西の4園の管理状況によっては「園支援システム」の導入という選択が出てくるかもしれません。
「園支援システム」、並びにVISH株式会社へのリクエストがありましたてお聞かせください。
鈴木 れんらくアプリで保護者が園あてにメールを送れるといいなと考えていたところ、「園支援システム」にはそうした機能は最初からあり、希望すれば使用できることがわかりました。同時に保護者からメールを送れることによるメリット・デメリットもお教えいただきましたので、実際に使用するかどうか、使用する場合の設定などについては、今後改めて検討していきたいと思います。
柴田 音声入力ができたらいい、と考えていたところ、スマホ自体が持つ音声入力機能を「園支援システム」で使用できると教えてもらいました。今度、試してみたいと思います。
小島 「園支援システム」の管理画面に「天気予報」が出るといいと思います。屋外での保育もありますので、職員は常に天気を気にしていますので。例えば今日の欠席状況など一緒に表示されるといいですね。可能なられんらくアプリでも表示してほしいです。
鈴木 ヒーローズ保育園では、「園支援システム」ありきで園の管理業務を行ってきました。まだまだ園によって活用度合が違いますので、ヒーローズ保育園住吉のようにフル活用できるようなサポートにも期待しています。これからも変わることのないサポートとご提案をお待ちしています。
ヒーローズ保育園様、本日はお忙しい中貴重なお話をありがとうございました。
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- ヒーローズ保育園のホームページ https://www.heros-kids.com/
取材日時 2022年7月