「園支援システム+バスキャッチ」は保護者の負担軽減、教員の業務効率化はもとより、子どもたちの安全に不可欠なシステムです。
学校法人幌南学園 幌南学園幼稚園
理事長 高木宏壽様、園長 冨田明好様、事務 権平真侑子様
その他の導入実績
幌南学園幼稚園は1968年4月に札幌市を一望できる高台で開学しました。以来、「遊びを中心としたのびのび保育」をモットーに、質の高い幼児教育を行っています。幌南学園幼稚園では、2022年7月より「園支援システム+バスキャッチ」を導入して、活用しています。導入の経緯や導入効果、工夫している点などについて、幌南学園幼稚園 理事長 高木宏壽様、園長 冨田明好様、事務 権平真侑子様にお話を伺いました。
目次
遊びを中心としたのびのび保育
幌南学園幼稚園について教えてください。
幌南学園幼稚園は1967年12月に学校法人の認可を取得し、翌1968年4月に札幌市を一望できる高台で開学しました。以来「遊びを中心としたのびのび保育」をモットーに、広々とした美しい自然に囲まれた明るい園舎で、心豊かな人間性をもった明るくたくましい子どもに育てるべく、質の高い幼児教育を行っています。
幼児期は規則を守ったり、他者を思いやるなど、社会的な人格を形成する上で最も大切な時期です。他者と悲しみを共有したり、思いやりの感情、心を通わせる能力は、遊びを通じて他者と喜びを分かち合う経験から発達していきます。何がしたいかを自ら選び、取り組んでいくことが学びの基本です。遊びだけなのか、といえばそんなことはありません。バランス感覚も大事にしているので、専門講師による体操、英語や音楽リズムなどの設定保育も行っています。
新たな試みとしては、来年度に当幼稚園への入学を希望する親子を対象とした「親子プレクラス【うさぎぐみ】」を今年から始めました。毎週金曜日の午前中に親子で登園してもらい、年末くらいには少し親子分離ができることを目標に、親子で当幼稚園に慣れてもらい、来年度の入園をスムーズにしていこうという取り組みです。
そして毎週水曜日には「ひよこらんど」を開催しています。こちらは2歳以上の未就園児と保護者が対象で、地域の親子に幼稚園を開放しています。来年度の入園は条件にしておらず、当園や友だち、先生に慣れてもらうことが目的です。
現在の在籍園児は160名、年少・年中・年長各2クラスで保育活動を行っています。また、総勢25名の職員で子どもたちを見守っています。
すべてを一元管理できるシステム
幌南学園幼稚園では2022年7月に、VISH株式会社の「園支援システム+バスキャッチ」を導入して活用しています。導入のきっかけを教えてください。
当園では子どもたちの安全を常に最優先に考え、園の運営やシステムの整備を進めてきました。そのため、「園支援システム+バスキャッチ」導入前にも、複数のシステムを導入しています。
最初に導入したのはメールシステムで、10年ほど前になります。その後導入したバスの位置確認システムは、保護者がアプリでいまバスがどこを走っているかを確認するためのものでした。園児管理と登降園管理のシステムは約4年前に導入しました。子どもたちの体調管理や預かり保育の登降園管理に利用しましたが、システムが保育園向けに作られており、幼稚園にフィットしない部分もあり、運用で工夫をして使っていました。
このように業務ごとに異なるシステムを立ち上げる必要があり、システムはあっても決して効率的とは言えない状況でした。これはなんとかしないといけないね、という声は園内から上がっていました。
また、保護者からはいくつもアプリを見なければならなくてわかりにくい、またたくさんのアプリを入れるには容量が足りない、といった声もありました。数年前まではお使いのスマホの容量は決して多くはなく、当園のアプリが容量を圧迫させることもあったようです。
どのような解決方法を考えたのですか。
何か一つのシステムでできないかと思い、以前から親しくお付き合いさせていただいているミナクル幼稚園園長の前田元照先生に相談しました。先生のところは何を使っているんですか、と。するとVISH株式会社の「園支援システム+バスキャッチ」を使っていると教えてくれました。どういう機能があるのかを教えていただくと、すべてを一元管理できることがわかりました。
ご紹介を受けて園で検討し、導入することによって、先生たちの業務改善につながり、保護者にとっても使いやすくなる。そして何よりも、子どもたちの安全、安心につながるものなら、すぐに導入しようということになり、VISH株式会社に連絡をしました。
前田先生のご紹介で導入されたのですね。
そうなんです。とにかく早い方がいいと、2022年5月にVISH株式会社と打ち合わせを行い、 6月には契約をしました。
年度の途中での導入はメリット、デメリットもあります。メリットの部分では、 当園は子どもたちの安全を何よりも一番に考えていますので、その安全につながることです。デメリットは、年度途中の方針変更になりますので、保護者の皆さんには多少の混乱、戸惑いがあったかもしれません。そして先生たちにも混乱は多少あったと思います。
2週間予定していた移行期間が1週間で完了
「園支援システム+バスキャッチ」の導入はたいへんではありませんでしたか。
園児情報をシステムに入れるのがたいへんだと考えていましたが、Excelのシート1枚に園児情報をまとめ、そのシートをインポートするだけでしたので、正直なところ、あまりたいへんではありませんでした。
先生たちに操作を覚えてもらう際には、管理画面にマニュアルボタンがありますので、それを参照すればほとんどのことは解決できました。また、マニュアルは紙に印刷して先生たちで共有しましたので、それほどの負担感はなかったと思います。みんなすぐに覚えてくれました。
保護者の皆さんには「れんらくアプリ」をインストールしていただく必要があります。保護者の反応はいかがでしたか。
保護者向けの資料をVISH株式会社が用意してくれてあり、それに手を加えて保護者に配布しました。バスの到着案内メールや欠席連絡が簡単になることなど、メリットが大きいことをお伝えしました。特に混乱なく、スムーズにれんらくアプリを入れていただけました。
年度途中での導入でしたが、具体的には何月から運用を始めたのですか。
6月の末から2週間の移行期間を設けて、保護者に登録用のQRコードをお配りしました。7月からメール機能とバスの機能を使い始めて、預かり保育の予約などは2学期からと予定していました。ただ、預かり保育の予約機能は練習のために使えるようにしておきました。
結果的に保護者の皆さんの登録は1週間で完了し、預かり保育の予約機能も保護者がすぐに使い始めました。こちらが想像していた以上に切り換えはサクサクと進み、移行期間は1週間で完了し、預かり保育機能も7月から使い始めました。
導入前は、預かり保育の予約はどのようにしていたのですか。
以前は保護者から「何日に預かり保育をお願いします」というメモを、バスに添乗している先生、あるいは登園の際に担任に渡してもらっていました。保護者によって、1ヵ月分をまとめてメモする方もいれば、明日お願いしますという方もいました。
また予約のキャンセルもあります。すると、預かり保育が始まるときに点呼を行いますが、その際にこの子は今日休みだったかな、メモが来ていたかな、という事態が起きることもありました。教員間で口頭で確認をしなければならないことがものすごくあったのです。いまでこそ園児の所在確認が義務化されていますが、それ以前から当園としてきちんとやらなければいけないこととして、徹底していました。ですので、その確認に多くの時間を要してしまうことがありました。
それが「園支援システム+バスキャッチ」の導入で、大きく変わりました。ただ、当園では、すべてIT化すればいいとは考えていません。
すべてIT化すればいいとは考えていない、その理由を教えてください。
いまお話した預かり保育や朝の欠席連絡への対応など、「園支援システム+バスキャッチ」、ITの力で子どもたちの安全を確認しやすくなったり、教員の業務が効率化できたりする面はたくさんあります。ただ、「幼稚園に行きたくないというので休みます」というコメントがついた欠席連絡が来たら、放っておくわけにはいきません。どうしましたか、と直接保護者と電話で話すことも必要です。また、理由を問わず長期間お休みをしている場合なども定期的に保護者とお話しする必要があると思います。
ITの力は子どもたちの安全や保護者の負担軽減、教員の業務効率化に役立つ面はたくさんあり、上手く活用していくことが大切です。だからといって、保護者との会話がなくなっていいということではありません。デジタルとアナログのいいところを活かして、子どもたちと保護者に向き合っていくことが大切だと考えています。
予測値を把握することで危機管理にもつながる
デジタルとアナログのいいところを活かす。とても大切なことだと思います。幌南学園幼稚園での「園支援システム+バスキャッチ」の導入効果、活用例を教えてください。
1. 預かり保育の所在確認がしやすくなった
預かり保育の予約状況は預かり保育開始時に何人、誰がいるのかがわかります。そして何時に誰が帰るのかもわかります。預かり保育には専用のタブレットがあり、そこで「園支援システム+バスキャッチ」の画面を見ながら、点呼を行います。通常、預かり保育は2名の教員で対応していますが、
予約状況が事前に把握できるので、何日は人数が多いから3名といったように、教員のシフトを早めに組めるのも「園支援システム+バスキャッチ」の導入効果の一つです。
2. 保護者の都合がいい時間に欠席連絡を入れられる
以前の欠席連絡は、事前にわかっている場合は、登園時に保護者からに「何日お休みします」というメモをもらうか、当日朝の電話による欠席連絡でした。いまではれんらくアプリから欠席連絡ができるので、保護者にとってもメリットが大きいようです。欠席連絡を登録された時間を見ると、前日の登録が結構あり、保護者の都合がいい時間で連絡を入れられるメリットがあります。
3. 園としての予測、全体での情報共有ができる
コロナ禍の際、あるいは風邪やインフルエンザの流行時期に、早めに欠席連絡を入れてもらうことで、明日のお休みの予測値を把握できます。例えば学級閉鎖、学年での行動の中止といったことの予測をしやすくなり、園としての危機管理の面でも利点があります。
また、オプションの連絡帳機能を活用しています。以前はメモでのやり取りでしたので、担任しか把握できなかった内容が、園全体で共有できることは大きなメリットです。
4. 給食便りは保護者の意見で紙で配布
導入後、当園からのお便りについては、PDFでメール配信としました。教員の業務負担の軽減やペーパーレスにも大きく役立ちました。ただ、給食便りに関しては、献立を考えるときに必要、という保護者の声を受け、紙での配布に変更しました。ハイブリッドの運用の大切さを、保護者に教えてもらいました。
5. メールのテンプレートを活用
メール機能は日々活用していますが、テンプレートの登録機能も活用しています。特に地震やJアラートなどの緊急の連絡に関しては、複数のパーターンを登録して、即座にメール配信ができるようにしました。以前は危機管理マニュアルに則って、メールの文面を作成していました。ただ、そのやり方だと内容の承認が必要になるため、メール配信をできる人間が限られてしまいます。複数のパターンをテンプレートに登録しておくことで、短時間で緊急のメール配信をスピーディーに行えるようになりました。
6. 物品注文でバザーの食券を販売
コロナ禍で中止していたPTAバザーを復活させるにあたり、PTA役員の皆さんの負担を考え、準備方法を見直す必要がありました。例えば食券販売は紙での注文だと集計業務がたいへんで、PTAの皆さんがとても苦労していました。
そうした中で、日頃は制服や道具の販売に使用している「用品注文」機能を活用できないかとのアイデアが出ました。
実際に活用してみると、誰が何をいくつかが明確にわかりますし、特別に集計せずとも「園支援システム+バスキャッチ」が集計してくれます。保護者もネットショッピングに慣れているだけに、かなり使い勝手が良かったようです。
システムを当園に合わせることができる
「園支援システム+バスキャッチ」の評価を教えてください。
機能について、こちらである程度の設定ができるところがいいですね。システムにこちらが合わせるのではなく、システムを当園に合わせることができるので、とても使いやすいと思います。例えば預かり保育のパターンの設定やアンケート内容の作り込みなど、かなり自由にできます。何かをやろうとしたとき、自分たちでできるという点が素晴らしいです。もちろん、上手くできなければVISH株式会社のサポートや営業に連絡して助けてもらいますけど。
「園支援システム+バスキャッチ」の今後の活用予定がありましたらお教えください。
まだきちんと使えていない機能もありますので、さらに活用していきたいと考えています。実は本来の使い方とは違う使い方をしている部分もありますが、こちらの工夫一つでいろいろな使い方ができるシステムなので、使い甲斐があります。また、当園にも放課後等デイサービスを利用する子どもがいます。VISH株式会社では「コノベル」という放課後等デイサービスのシステムの提供を行っていますが、「園支援システム+バスキャッチ」との間で、情報の連携ができるようになるといいですね。
「園支援システム+バスキャッチ」の今後の活用予定、VISH株式会社へのリクエストなどありましたらお聞かせください。
こちらからのリクエストに対して、対応できる部分はすぐに対応していただき、たいへん助かっています。また、サポートの対応もスピーディーで、すぐに疑問やできないことの解決ができています。VISH株式会社の皆さんの話しやすい雰囲気はとてもいいと思います。これからも無理難題をお願いすることがあるかもしれませんが、ご提案とサポートをよろしくお願いします。
学校法人幌南学園 幌南学園幼稚園様、本日はお忙しい中貴重なお話をありがとうございました。
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- 幌南学園幼稚園のホームページ https://kounan-gakuen.com/
取材日時 2023年7月