新築移転に伴う会員増などへの対応のために、システムを導入。業務効率化と会員の利便性向上を実現しました。
サン・スポーツクラブ株式会社
熊野 隼人様
その他の導入実績
1976年に北海道函館市でスタートしたサン・スポーツクラブは、地域に根ざし、3世代にスポーツの指導、健康運動指導を行っています。2019年の函館市石川町への新築移転を見越し、会員の増加などへの対応を人手に頼るのではなく、システムを導入することで効率的な対応に変えていこうと、2016年にVISH株式会社の「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」を導入しました。導入の経緯や導入効果などについて、サン・スポーツクラブ株式会社 インストラクター 熊野隼人様に詳しくお聞きしました。
目次
3世代を対象にスポーツの指導、健康運動指導を行っていることが大きな特徴
サン・スポーツクラブについて教えてください。
サン・スポーツクラブは1976年に函館市でスタートした、地域に根ざしたスポーツクラブです。当初はジュニア向けのスイミングスクールからスタートし、その後、体育スクール、さらにサッカーJリーグの立ち上げに合わせてサッカースクールも始めました。1986年には函館市千代台町に自社施設を建設し、より指導に注力してきました。また、地域の要望にお応えし、保育運動指導(幼稚園・保育園・こども園との提携)を実施しています。 2019年からは函館市石川町に新築移転し、新しくおとなフィットネス&コンディショニングもスタートしました。2021年には介護予防・日常生活支援総合事業もスタートさせ、通所型サービスC(短期集中型介護予防サービス)と行政から受託した介護予防プログラムにも取り組んでいます。
ベビーからジュニア、中高生、アスリート、大人、そしてシニアまで3世代を対象にスポーツの指導、健康運動指導を行っていることが、当クラブの大きな特徴です。ジュニアとして通っていた方が大人になり、お子さんが通って同じコーチから指導を受けるというサイクルもでき上がっています。 このように「多世代」に向けて、スポーツを楽しむ機会や健康づくりの機会、そして人々がふれあう機会を提供し、当クラブを通じての活発な「コミュニケーション」、「世代間交流」の実現を目指すとともに、道南地域の皆さま・地域・社会へ価値提供を続けていきます。 そして当クラブのコーチはプロ意識をもった正社員で構成されています。もちろんサポートスタッフとしてアルバイト、パートのスタッフも在籍していますが、社員比率が高く、また、一人のスタッフが複数の種目・部門をまたいで指導する体制は一つの特長といっていいでしょう。
新築移転後の会員増を見越してシステムを導入
サンスポーツクラブでは2016年2月から、VISH株式会社の「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」を導入し活用しています。導入のきっかけを教えてください。
スポーツクラブの管理システムについては、インターネット検索で複数のシステムがあることを把握しており、その中に「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」も含まれていました。あるとき、東京でイベントに参加する機会があり、そのときにVISH株式会社から詳しい説明を聞き、導入に至りました。
その頃、システムを導入する必要があると感じていた背景には、2019年からの函館市石川町への新築移転。そしておとなフィットネス&コンディショニング、介護予防・日常生活支援総合事業をスタートさせることが決まっていました。新築移転して新事業をスタートさせたら、会員数は当時の1.5倍から2倍になることが見込まれていました。事業規模が拡大して、会員数が増えたとしても、それに合せて社員を増員できるかといえば、そういうわけにはいきません。内部の効率化を図り、現在のスタッフが新しい部門でも活躍できるように人的リソースを活用する予定でした。ですので、その当時はアナログな方法で行っていた各種事務作業や管理業務をシステムを導入することで効率化を図る必要がありました。
ご導入いただく前、アナログな方法とのことでしたが、具体的にはどのように行っていたのですか。
当クラブではかなり早くから欠席にともなう振替制度を実施してきました。当時、欠席やその振替の受付はすべて電話で行っていました。振替を希望する保護者からの電話を受け、壁に貼り出してある空き状況の一覧を見て、いつといつが空いているかを確認して、保護者にお伝えし、希望と合致したら振替を確定させます。そして壁の一覧表に消し込みを入れるとともに、メモ用紙に内容を書いて、担当コーチに渡していました。
当クラブの特徴として、ジュニア向けにはスイミング、体育、サッカーを実施しています。会員である子どもたちは1種目だけでなく2種目、中には3種目という子どももいます。すると種目を超えての振替の必要が出てきます。その対応は同一種目での振替と比べ、より複雑になります。このことが、システムの選定にも大きく影響しました。
先ほど複数のシステムの存在を把握していたとのことでしたが、実際に複数のシステムでの比較検討を行われたのですか。
はい。「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」を含む複数のシステムを比較検討しました。その際にポイントとなったのは、先の3種目にまたがる振替制度の存在でした。他社さんのシステムは3種目の振替運用に対応できるとのことでしたが、実際には開発が必要になります。すると開発にかかるイニシャルコストは数百万円にも上ることがわかりました。「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」では、開発費用もかからずに、これらを解決できるご提案をいただいたので、導入を前向きに検討しました。
また、当時から当スクールでは送迎バスを運行していました。「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」はそうしたバス運行に関連したシステムを持っており、3種目での振替制度にも対応できるとのことでしたので導入を決めました。
振替などの事務作業に時間を取られるということは、会員の皆様とコミュニケーション、ふれあう時間が少なくなるということです。私たちが本来やりたいことを実施でき、会員の皆様に価値を提供できるようにするためには、「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」が最適と考えました。
3種目の振替制度への対応とリーズナブルな価格設定が導入の決め手
システムの導入の決め手となった項目を教えてください。
導入の決め手は下記の通りです。
1.3種目の振替制度に対応していただき、希望に合わせた改修対応の実施。
「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」では、課題であった3種目での振替運用の解決策をご提案いただき、柔軟に対応していただけました。さらに利用者の希望に合わせて改修対応をしてくれるとのことでした。実際にアップデートの履歴を拝見すると、それまでにも随時改修を進めて、使い勝手を向上させていることがわかりました。
2.リーズナブルな価格設定。
現在、基本プランに加えて入退館オプション、バス送迎管理オプションを活用していますが、他社と比較してもリーズナブルな価格設定でした。
さらに利用者の希望に合わせての改修は、個別の開発ではなく、製品としてのアップデートとして行われますので、別途開発に関わる追加費用の必要ありません。
3.送迎バスの利便性向上。
当時から送迎バスの運行を行っており、コース作成や運行管理は手書きなどアナログな方法でしたが、実際のところ課題とは思っていませんでした。「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」はバスの運行管理システムもあります。バスコースの自動作成などができることに加え、会員向けの運行状況の確認やバス到着案内など、会員と保護者の利便性向上につながる機能がありました。
現在、「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」をどのように活用していますか。
基本プランの活用に加え、入退館オプションとバス送迎管理オプションを活用しています。基本プランではスクール管理機能、WEB振替・欠席連絡、メール配信を活用しています。先にお話しした振替制度に関しては、フル活用しています。入退館オプションとバス送迎管理オプションも会員と保護者の利便性向上に大きく役立っています。
電話対応や振替など、あらゆる業務で負担軽減、効率化が図れた
システムの導入効果を教えてください。
1.会員の情報が一目でわかる。
会員の情報が一目でわかることは大きなメリットです。どの種目をどれくらいやっているのか、といった情報や習得具合などがパッと把握できますので、とても使い勝手がよく、指導の役立ちます。例えば水泳だけでなくサッカーもやっていることなどを把握しておけば、指導内容も自ずと最適なものになっていきます。
また、問い合わせの電話があった際、会員名を検索するだけで過去の履歴が把握できます。当クラブでは、短期教室の会員もすべて「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」に登録していますので、問い合わせの会員の履歴を把握した上での対応ができるようになりました。以前、短期教室はExcelで開催時期ごとに保存していました。ですので、正確な開催時期がわからないと、多くのExcelファイルを開いて探さなければなりませんでした。そうした負担もなくなりましたので、よりスムーズで親身な対応が可能になりました。
2.欠席・振替に関するスタッフの負担がほとんどなくなった。
お話ししたように以前は電話とメモで欠席や振替に対応していました。現在では「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」上ですべてを管理しており、実際の振替日程の選択と決定は、保護者がれんらくアプリで行っています。ですので、スタッフが欠席や振替のために電話などで時間を取られることはなくなりました。
3.正確に出席状況を把握して指導にあたれる。
指導にあたる前には「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」で該当するクラスの出席状況を確認してから、指導に向います。指導時の出欠については、システム上の出欠を反映した出席簿で子どもたちの顔を見ながら確認します。指導開始前の状況との違いがあれば、指導後に「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」に反映しておきます。仮に欠席連絡がないままに欠席の場合などは、システム上で遅れての欠席連絡がないことを確認して、保護者に連絡を取るようにしています。出席か欠席かが正確にわかること、ダブルチェックができることは大きなメリットと感じています。
4.BCP(事業継続計画)の一助となっている。
導入前は会員情報などについては、Excelファイルで社内にあるハードディスクに保存していました。仮に自然災害や経年劣化などでハードディスクが破損した場合、会員情報など経営の根幹に関わる情報を失ってしまう恐れがありました。現在は「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」を通じてクラウド上に保管されていますので、会員情報を失うといったリスク管理、リスクヘッジにも役立っています。
5.会員動向の分析が数クリックで可能。
当クラブは45年以上の歴史を持ち、会員のデータについてはExcelで管理していました。会員動向の分析を行う場合は、以前は各年のデータを取り出して、分析しやすいように加工して行っていました。「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」では数回のクリックだけで、会員動向などの分析に役立つデータを取り出すことができます。クラブを運営していく上で必要となる分析などの作業効率は、格段に向上しました。
リクエストにアップデートで応えてくれるのが一番の特長
今後の活用予定やリクエスト、VISH株式会社への期待などがありましたら教えてください。
各機能については、当クラブで使えるかどうかを確認して、使える機能は活用しています。それだけに会員の履歴が増えてくると、検索の結果表示がずらっと長くなってしまい、見にくいことがあります。検索結果の項目をクリックすると項目ごとに開くなど、表示が見やすくなるような工夫に期待しています。
実際のところ、いままでもいろいろなリクエストに対して、アップデートで対応してくださいました。こうしたリクエストにアップデートで応えてくれるところは、「スクール管理システム+バスキャッチ(現:スコラプラス)」の一番の特長であり、感謝しているところでもあります。今後もリクエストにお応えいただけるとともに、当クラブに有益な提案をお待ちしています。